読書備忘録2021-14~20『皇国の守護者』/佐藤大輔

 やーーーーっと読み終わったのです。二段組の本は本当に読みにくいので合間合間に別の本を挟みながら読み切りました。物語シリーズもはやく文庫化してくれ,ってずっと言っている気がする。

  いわゆる架空戦記モノってやつです。とはいえどう考えても「皇国」のモデルは日本ですね。たまに書いていたように記憶していますが,自分は実は軽いミリオタで(兵器とかにはそれほど興味がないけれども,兵隊の運用であるとか銃後との関わりとかそういった方面に興奮するタイプ),この作品はそのあたりの好みにドンピシャです。これは『幼女戦記』にも言えます。設定には割とファンタジー要素があるんですが,それでも現実から(運用面において)乖離しているものはそれほどなく,そういったあたりに作者のこだわりを感じます。ただ一つだけ気になるのは(未完なのでその後の展開としてあったのだ,と言われると何も言えないが),皇国と帝国の戦争がこれほど泥沼になっているのに南冥やらアスローンやらとのいざこざが一切出てこないのはどうしてなんだ,ということでしょうか。皇国からすればこれらの国と結んで帝国に二正面を強いるというのが常道にも思えますが一切の交渉が描写されなかったのがどうにも(ほとんど本編にかかわらなかった西原とかが手をまわしてそうな雰囲気もありますが)。

 さて,これが好きな人は

幼女戦記/カルロ・ゼン

マヴァール年代記/田中芳樹

あたりをお勧めできるでしょうか。銀英伝も,と思ったんですが,恥ずかしながら自分が5巻で止まっているのでちょっと避けました。架空戦記はやっぱりいいですねぇ。

 それでは。