読書備忘録2021-10『高い窓』/レイモンド・チャンドラー 清水俊二 訳

 名著シリーズです。マーロウシリーズですね。何も考えずに読み始めたんですけどシリーズの途中巻だったようで,道理でキャラクターの説明とかが全然ないわけですよ。

 さて,たぶんこれはハードボイルド系の作品であると理解したのですが,やはり海外作品のハードボイルド系は(翻訳の難しさも相まって)読みにくくなりがちです。個人的にはもっと軽妙な訳もあっていいと思うんですが,でもそうするとハードボイルドじゃないよなぁ,って気持ちもあります。これは『ニューロマンサー』の時にも思ったことですね。やっぱり自分は「文学」まで高められるとちょっとしんどくなっちゃうのかもしれないです。エンタメとして読書を消費している(ので一生小説が書けない)。

 探偵ものとしてはしっかり面白いと思います。某ちっちゃくなった高校生探偵の話みたいにトリックが~みたいなのはなく,単純に隠された真実を少しずつたどっていく感じですね。ほかの巻も機会があれば読んでみたいですね。

 おすすめができるほどハードボイルド小説を読んでいないので,とりあえず

ニューロマンサー』/ウィリアム・ギブスン

を挙げておきます。自分は途中で挫折してしまったのでいつか読みなおしをしたい作品です。

 それでは。