読書備忘録18『十二人の死にたい子どもたち』/冲方丁

 ご無沙汰でした。読んでいなかったわけではなく,これを書いていなかっただけです。あと重い本を読み進めているので冊数も進んでいない。

 さて、これは近所のBOOKOFFの100円本の中で偶然見つけ,読んだことのない冲方作品だったのでチョイスしたものになります。やっぱ冲方丁なんよな。信用可能です。内容としては,ちょっと推理ものっぽいサスペンスですかね。冲方節(お前はSFが好きなだけ)が感じられなかったのは残念。とはいえ,さすがベテラン作家という感じで,かなり多い登場人物にもかかわらずキャラ分けはしっかりできていてほとんど混乱もない。こういう作品の楽しみ方をあまり理解していない(自分はネタバレOKな人間なのでパラパラとあとがきを読んだりすることもあってサスペンスを楽しむ,という感覚がない)のですが,個々の登場人物のバックグラウンドもそれなりに深堀してあり,さらにどんでん返し的な展開もあるので,飽きは来ませんでした。やっぱり軽い書きぶりなのも大きいかもしれない。映画があるらしいですが,ネタバレNG派の人ってこういう映画と小説があるとどっちから触れる(orどっちかしか触れない)ものなんですかね。個人的には小説を読んでから映画を読んで小説中の特徴的なシーン(「文字芸術的」と自分は呼ぶことが多いです)がどう表現されてるかを見るのとか好きです。まぁあんまり映画を観ないんですが。

 さて,これが好きな人は

三毛猫ホームズ」シリーズ/赤川次郎

あたりも好きかもしれませんね。赤川次郎は自分が本の虫になるきっかけになった作家で,小学生の頃に図書館の棚の端から端まで読み尽くしたのが良い思い出です。

 それでは。次回は大きめの学術書を予定しています。