11冊目。小川一水しぇんしぇえ...。好きです。
これはいつものSF風味の作品群とは一線を画す感じの海洋冒険小説です。全体的にファンタジー風味がかなり強いですね。海の苦手な女性騎士が新天地を目指した航海に乗り合わせ,新天地での抗争に大活躍!的な。魔法チックなものも出てきますし,神話と地続きな世界観だったりもしますから,the・ファンタジーという感じの趣があります。海洋冒険小説に当然つきものな船での戦闘もちゃんとあってとてもアツい。もともとは2国間の争いを描くのかなぁ,と思っていたんですが,その予想を裏切ってくるような展開もあって面白かった。個人的にはちょっと露骨なアレ描写があったのがうーん,という感じですが,後書きで先生も「もう書けない」的なことを書いていたので若気の至りみたいなところもあるんですかね。二巻目もあるらしいのでちょっと興味アリです。
この本が好きな人は,
『海底二万里』/ジュール・ヴェルヌ
『不思議の海のナディア』/庵野秀明(総監督)
『十五少年漂流記』/ジュール・ヴェルヌ
あたりでしょうか。冒険小説(アニメ)は小~中学時代に大好きだったので割と読んでたことを思い出しました。『宝島』/スティーブンソン,『巌窟王』/アレクサンドル・デュマ・ペール,なんかも読みあさってたなぁという想い出。
それでは。